漢方薬は本来、体のバランスを整えて不調を取り除き健康になるためのもので、ダイエットを目的とした薬ではありません。
漢方薬を使用することで”痩せやすくなる”ことはありますが、楽に痩せられると考えることは避けるべきです。
もし誤った漢方薬の使い方をすると、効果がないだけでなくリバウンドの原因になることや副作用の恐れもあります。
いかに体重が落ちるかよりも、いかに健康的に体を整えるかが大切です。
漢方薬選びを間違えないために、気を付けるべきポイントを説明いたします。
痩せたい人が漢方薬を使用することのメリット
漢方薬によって簡単にコレステロール値が下がるとか、脂肪がメラメラと燃えて痩せていく、という効果はなかなか感じにくいものです。
一方で漢方薬は、冷え・むくみ・膨満感・便秘など、なんとなく調子が悪いという状態を改善することには長けています。
肥満の人、体重がなかなか減らない人にもこのような不調がよくみられます。
例えば、冷え症が改善されれば基礎代謝量が上がり、それによって食事療法の効果が出やすくなります。むくみのある人の水分代謝が改善されると、体が軽くなったり疲れにくくなったりし、それによって運動療法の効果が出やすくなります。
つまり、食事療法や運動療法に漢方薬を併用することにより、ダイエットの効果が増す可能性がある、ということです。
痩身効果が期待できる当院で取り扱う漢方薬2選
■防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
『脂肪燃焼効果がある薬』という宣伝文句で、テレビのコマーシャル等でもよく見かける漢方薬です。
普段から脂肪分や糖分の多い高カロリーの食事を続けた結果として肥満になっている人によく使われます。
カロリー(熱量)の多い食事をすると、体内に熱が生じやすくなります。
この熱を発散させられなければ、体内に熱がこもり、こもった熱は臓器を弱らせます。
そうすると代謝が悪くなり、体内に余分なものを溜めやすい体質となっていきます。
腸内の熱は便を乾燥させるので便秘になり、便秘はまた体重増加の原因にもなります。
防風通聖散には18種類の生薬が少量ずつ配合されており、
・体内にこもっている熱を冷ますはたらきを持つ生薬
・食べ過ぎて弱った臓腑のはたらきを改善させる生薬
・体内に溜め込んでしまった余分なものを体の外に出させる生薬
などがバランスよく配合されています。
■当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
貧血傾向で倦怠感があり、むくみやすい体質の方に使われる漢方薬です。
痩せ型で、色白で冷え性、体力のない女性に合う場合が多いとされます。
このタイプの方は、めまい・立ちくらみ・頭痛(頭重感)があり、朝起きたときは顔がむくみ、夕方になると足がむくんで靴が合わなくなる、車酔いしやすい、などがあります。
当帰芍薬散には、
・血行を改善する生薬
・水の代謝を整える生薬
など6種類が配合されています。
虚弱な体質の「虚証」、冷えのある「寒証」、浮腫みやすい「湿証」、血の巡りの悪い「血虚」の方に合うとされます。
痩せられない原因を探る
『痩せようと思っていながら、イライラしたとき急に無性に食べたくなってしまってダイエットに失敗する』
『運動しようと思って挑戦しても、すぐに疲れて長続きしない』
『同じ職場のあの人と比べても自分は大して食べていないはずなのに、なぜかあの人は痩せていて自分だけ太っている』
このような原因で痩せられない人は、ダイエットの意志が弱いのでしょうか。
それとも、人より努力が足りないのでしょうか。もしくは、自分だけ食べ方が間違っているのでしょうか。
本当の原因は、
ストレスを受けやすい・疲れやすい・代謝が悪い、といった体質のせいなのかもしれません。
体質が原因であれば、その体質に合った漢方薬を選ぶべきです。
医師の診察のもと、お悩みに合わせて漢方薬を提案いたしますのでご安心くださいませ。
漢方外来Start
当院ではこの度、新たに漢方外来を開始いたしました*
■痩身漢方(無理なく痩せ体質へと改善)
■術後漢方(ダウンタイムの早期改善)
■美容漢方(内側から”美”へ)
3つのカテゴリーから、お悩みに合わせて漢方薬を提案いたしますのでお気軽にご相談くださいませ。
1箱1ヶ月分 4,400円(税込)、21包2週間分 2,200円(税込)での販売となります。
お気軽に漢方薬をご検討して頂きたく、『お試し2週間』から処方を行なっております。
しかし、漢方薬は3~6ヶ月間、継続して服用することをお勧めしております。
短期間での服用で症状の改善が見られた場合でも、すぐに服用を止めてしまうと、再び元の状態へ戻ってしまうこともあります。
3~6ヶ月間継続して服用することで、体質を改善し症状が安定します。
また、漢方薬はお一人お一人の体に合わせて処方致します。
生活リズムが変わった時や、季節の変わり目には漢方を見直したほうが良い場合があります。
定期的に医師に相談し、ご自身の体に合った漢方薬で健康な体を保ちましょう。